オフシーズンでもマンション内の最高値で売却を実現! その戦略とは
成功事例 マンション内の直近3年間の成約坪単価が平均148万円※のところ、坪単価171万円での成約を実現したSさん。売却スタートからわずか1週間で満額買付けを2件取得し、高い・早い・スムーズという三拍子揃ったご成約となりました。物件の価値をフルに活かしたエージェントのアドバイス、買主の心理をついた戦略の一部始終をご紹介します。 安達隆明 大手不動産仲介会社を経て2014年にソニー不動産に入社。売却コンサルティング事業部のトップエージェントとして日々、お客さま視点の売却コンサルティング活動を続ける。 海外に赴任した際に数年ほど賃貸に出していたんですが、帰国した際に賃貸借契約の満了とタイミングが合わず、私たち家族はしばらく都内の賃貸物件で暮らしていました。そのうち、私も妻も仕事の拠点が都内に移り、子どもたちも都内の学校に通うように。横浜の物件を持っている理由がなくなり、売却を検討。仕事で付き合いのあったソニー不動産にコンタクトを取ったのです。 マンションをご売却して戸建てに住み替えたいということで、売却までの具体的な流れをご説明させていただきました。マンションの売却が先か、新居の購入が先か、Sさまはだいぶ迷われていましたね。 そうなんです。なにぶん初めての住み替えですからね。書籍などで情報を収集してみました。しかし、物件の売りが先行の方が良い、はたまた新居の買いが先行の方が良いなど、さまざまな言説が乱れ飛んでいます。どちらにもそれらしいメリット、デメリットがあって決めかねるんですよね。 その不動産会社の話を聞いて、私は「ちょっと安易なアドバイスではないか?」と感じました。「お客さま、さっさと引っ越して、後は鍵を預けてください、クリーニングを済ませて高く売っちゃいますから」――このように進めたら、不動産会社にとっては非常に楽でしょう。しかし、売主さまの立場に立った言い方ではありません。 安達さんの説明に納得がいったからです。売主の立場で、非常に分かりやすくご説明いただきました。この方だったら信頼できる、という思いでソニー不動産に本格的に依頼することにしました。結果的には、住みながら内見に来てもらって大成功でした。買主さんは、住んだときのイメージがつきやすかったようです。もし、新居を買った後で売れないマンションを抱えていたとしたら......精神的にかなりきつかったと思いますよ。 「買い先行」とはマンションがどれぐらいの価格で売れるか、そもそも売れるのかが不明なまま新居購入に踏み切るということです。それは大きなリスクです。売却、住み替えを急ぐ理由がない以上、焦ることはありません。 ご売却に出した翌週、2組の内覧希望が入り、その2組には内覧後に売り出し価格の満額での買付けをいただきました。 内覧した方には「築20年には見えないですね」との言葉をいただきました。これは一度賃貸に出したとき、女性の借り主に綺麗に使って頂けたのが大きいですね。さらに、2年前にクロスを替える程度の簡単なリフォームもしていました。 内覧数を増やすためには、魅力的な物件資料を作成することが重要です。最上階で眺望も日当たりも良く、目の前が公園。そこで、私は眺望を大きくアピールする資料を作り、物件のバリューをアピールすることにしました。結果として買主さまには強い興味を持っていただくことができました。 内覧に来ていただくお客さまを同じ日の13時、13時半と微妙に重複する予定でセッティングしました。この時間差は、1組目、2組目がエントランスですれ違うぐらいの微妙な重複です。買主候補の2組にはライバルを大いに意識していただきました。これが早期の申し込みに結びついたのかもしれません。 小物をしまっておく、テーブルの上を片づけるといった一般的な助言はもちろん、この物件ならではのアドバイスもありました。先述の通り眺望が素晴らしいので、あらかじめカーテンを開放しておく、ということです。 もちろん、私が考えた工夫は、Sさまの物件のバリューを、微力ながら高めただけに過ぎません。あとは周知の工夫です。 今考えると、買い先行にしなくて本当に良かったですね。安達さんのアドバイス通りに進めたところ、その通りの結果につながりました。満足のいく結果に、大変感謝しています。 (ソニー不動産編集部)Success
Storiesオフシーズンでもマンション内の最高値で売却を実現! その戦略とは
※2016年8月1日時点での直近3年間に成約した同一マンション内の5物件(1階~5階の物件)の平均坪単価です(以下、同じ)。なお、本事例の物件は最上階(7階)の物件ですが、最上階にプレミアム設定等はありませんでした。
売主さまプロフィール
Sさま
物件プロフィール
神奈川県横浜市 築20年のファミリータイプマンション 結婚時に新築で購入
担当エージェント
買い先行か、売り先行か――売却の二択に悩む
まず、売却を決意された理由から教えてください。
Sさん
安達
Sさん
不動産屋に飛び込みで話を聞いたこともあります。「引越しをして、きれいにクリーニングした後だと売り値も上がる」という業者もいて、心が揺らいだこともありました。安達
結果的にSさんは「買い先行」を選択しませんでしたね。「売り先行」を選択したのはなぜでしょうか。
Sさん
安達
綺麗な状態で売ることの長所を強調した不動産会社もあったとのことですが、お住まいになりながらの売却でも、内覧をご調整いただけるようなら、必ずしも不利にはなりません。売却がうまくいかないのは、往々にして買主が内覧できないこと、つまり売主さまの日程調整がうまくできないことがネックになっているケースが多い気がします。売却開始の翌週、すぐに内覧が!
1週間で2件の満額買付け。その決め手は
安達
Sさん
景観を強調した資料で眺望を大きくアピール
安達
売主さまがお住いになりながら売却される場合、内覧の申し込みに二の足を踏む買主さまもいらっしゃいます。そのため、この資料が後押しして、「行ってみようかな」と思わせてくれるんです。
また、Sさまの強運も大きかった。直前に下層階の物件が売れていたこともあり、同じマンション内でほかに売却に出ている物件がなかったことが幸いしました。また、Sさまの物件の販売を開始した11月は、一般的には不動産が動くシーズンではありません。しかし、都内と横浜に限っては、マーケットがこのときに限ってなぜか活性化していたのです。内覧のスケジューリングを調整して、早期の買付を実現
安達
眺望と風――地の利も売却を後押し
エージェントが実践する内覧時のアドバイスとは
安達
あとは地の利を活かすだけです。このお部屋は川沿いなので、玄関ドアを開けると風がスーッと抜けていくんです。どんなに綺麗に使っていても、生活の匂いはかすかに残ってしまうもの。ところが、川面からの風が爽やかにお部屋を吹き抜けます。眺望絶佳と爽やかな一陣の風。好印象につながらないはずはありません。結果として坪単価171万円での売却。同マンションの直近3年間における成約案件の平均坪単価(143万円)から上積みを獲得
安達
買い先行にして不動産仲介会社にとっての売りやすさを優先したり、査定価格を上げたりすることよりも、ソニー不動産では、一人でも多くの購入検討者に物件の情報を拡散することを大事にしています。購入検討者の数が増えれば、高く買って頂ける方に出会える確率も高くなるでしょう。タイミングや戦略もさることながら、売買は確率論でもある、ということですね。
Sさん